今の時代とは

今、日本は一人あたりの生産額が先進国ではかなり低いことが話題になっています。私の経験では、20年前からそうだったので、今更という感じです。


当時、取引業者から聞いた話ですが、日本のメーカーは、お金をかけて取引業者に先端技術のものを作らせようとするのに対し、台湾のメーカーは、世界中からいいものを買ってきて使いこなしている。だから、日本で作ると高くつくのに、台湾で作ると安くできる。


バブルの時代までは、日本の企業にもお金があったのでしょうが、失われた20年ですっかり余裕がなくなってしまいました。自分達で全てを用意して成功したのが、バブルまでの日本企業の姿だったのだと思います。そして、その慣習だけが残っているような気がします。


当時、NHKの「電子立国日本の自叙伝」では、何も無いところから半導体産業を世界一にした人々のことが紹介されていました。昔は、そのビジネスモデルが有効だった訳です。


しかし、日本が成功した時点で、成功するビジネスモデルが変わったようです。10年前に、経営システムをちょっと勉強していた時期があったのですが、海外では、導入して短期間で成果を出すのに、日本ではなかなかうまくいかないのだそうです。


理由は簡単です。日本の企業の多くが、世の中の優れたものを、使いこなせないから。今のでも十分使えているのに、なぜ、無理して変える必要があるのか、という話は前の会社でも散々聞きました。


日本史は、高校生の時に勉強したっきりですが、各時代で世の中が好調な時期と悪くなる時期を繰り返してきました。今はそういった繰り返しの悪くなる時期なのでしょう。そういう時代を乗り切るための知恵が必要な気がします。

 

そういう知恵は、ぜひ、若い人に出してほしいな。